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承認情報PMDA承認

【PMDA承認情報】2025/10/27 医薬品承認一覧

製品名 承認区分 効能効果 PMDA
アフリベルセプトBS硝子体内注射液40mg/mL「SCD」/硝子体内注射用キット40mg/mL「SCD」 承認 中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管 詳細
ゴリムマブBS皮下注50mgシリンジ「F」 承認 既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む) 詳細

2025年 新規承認医薬品 解説 ── バイオ後続品2品目の承認

今回、眼科領域とリウマチ領域でそれぞれバイオ後続品(バイオシミラー)が新たに承認された。アフリベルセプトBSはアイリーアの3番目のバイオ後続品として硝子体内注射の選択肢を広げ、ゴリムマブBSはシンポニーのバイオ後続品として関節リウマチ治療における抗TNFα抗体の経済的アクセスを改善する。いずれも先行品と同等/同質の品質・有効性・安全性が確認されており、治療選択肢の幅とコスト面での恩恵が期待される。


アフリベルセプトBS硝子体内注射液40mg/mL「SCD」/硝子体内注射用キット40mg/mL「SCD」

項目内容
一般名アフリベルセプト(遺伝子組換え)[アフリベルセプト後続3]
申請者SamChunDang Pharm. Co., Ltd.
承認区分バイオ後続品
先行バイオ医薬品アイリーア硝子体内注射液40mg/mL他(バイエル薬品)
剤形バイアル製剤(0.278mL)およびプレフィルドシリンジ製剤(0.165mL)

効能又は効果

  • 中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性
  • 網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫
  • 病的近視における脈絡膜新生血管
  • 糖尿病黄斑浮腫

今回の承認で何が変わるか

アフリベルセプト(アイリーア)のバイオ後続品としては国内3番目の承認となる。今回のBS「SCD」の承認により、抗VEGF硝子体内注射のバイオシミラーの選択肢がさらに拡大し、眼科領域における薬剤費の低減と安定供給への寄与が期待される。

従来、アイリーアは加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫などの治療に不可欠な薬剤であるが、長期にわたる反復投与が必要なため、患者の経済的負担が課題であった。バイオ後続品の選択肢が増えることで、医療機関・患者ともにコスト面での選択の幅が広がる

臨床的ポイント

  • 同等性の確認: PMDA審査において、先行品アイリーアとの品質・非臨床・臨床における同等性/同質性が確認されている。
  • バイアルとキットの2剤形: バイアル製剤に加え、プレフィルドシリンジ(キット製剤)も同時承認。キット製剤は調製工程の簡略化により、投与時の無菌操作リスクの低減と利便性の向上に寄与する。
  • 用法・用量は先行品と同一: 加齢黄斑変性では導入期3回(1カ月ごと)→維持期(2カ月ごと)、糖尿病黄斑浮腫では導入期5回(1カ月ごと)→維持期(2カ月ごと)と、アイリーアと同じレジメンで使用可能。
  • 承認条件: 医薬品リスク管理計画(RMP)の策定・実施が求められている。市販後の安全性情報の蓄積にも留意が必要である。

ゴリムマブBS皮下注50mgシリンジ「F」

項目内容
一般名ゴリムマブ(遺伝子組換え)(バイオ後続品)
承認区分バイオ後続品
先行バイオ医薬品シンポニー皮下注50mgシリンジ(ヤンセンファーマ)

効能又は効果

  • 既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)

今回の承認で何が変わるか

ゴリムマブ(シンポニー)は、抗TNFα完全ヒト型モノクローナル抗体であり、4週間に1回の皮下投与という投与頻度の少なさが特徴的な生物学的製剤である。今回、そのバイオ後続品が承認されたことにより、関節リウマチ治療における抗TNFα抗体のバイオシミラーの選択肢がさらに充実した。

従来、抗TNFα抗体のバイオシミラーとしてはインフリキシマブBS、アダリムマブBS、エタネルセプトBSが既に使用可能であったが、ゴリムマブのバイオ後続品は今回が初めてとなる。これにより、月1回投与の抗TNFα抗体を、より低コストで使用可能になるという新たな選択肢が加わった。

臨床的ポイント

  • 投与頻度のメリットを維持: シンポニーの最大の特徴である4週間に1回の皮下投与はそのまま踏襲される。アダリムマブ(2週ごと)やエタネルセプト(週1〜2回)と比較して投与頻度が少なく、患者のアドヒアランス維持に有利である。
  • 適応範囲: 今回の承認では関節リウマチに限定されている。先行品シンポニーが有する潰瘍性大腸炎の適応は含まれていない点に注意が必要である。
  • 既存治療で効果不十分な場合の選択肢: メトトレキサート等の既存治療で効果不十分な関節リウマチ患者に対して、構造的損傷の防止を含めた治療効果が期待される。
  • コスト面: バイオ後続品の導入により、先行品と比較して薬剤費の低減が見込まれ、長期治療を要する関節リウマチ患者にとって経済的負担の軽減につながる。

まとめ

今回承認された2品目はいずれもバイオ後続品であり、先行品と同等の有効性・安全性を維持しつつ、医療経済面でのメリットを臨床現場にもたらす。特に、アフリベルセプトBSは反復投与が前提の眼科領域で、ゴリムマブBSは長期使用が必要なリウマチ領域で、それぞれ薬剤費低減の恩恵が大きいと考えられる。処方選択の際には、各施設の採用状況や患者の経済的背景も考慮した上で、適切なバイオシミラーの活用を検討されたい。